銘・精選

NEWS1 中国9月の物流業景況指数は52.4% 業務需要が回復

 中国物流・調達連合会が8日に発表したデータによると、2024年9月の中国の物流業景況指数は前月比0.9ポイント上昇の52.4%だった。

 同連合会の何輝チーフエコノミストは、「9月は、産業の物流ニーズが秩序よく回復し、民生消費の物流が急増し、電子部品、医薬品・化学工業品、自動車・自動車部品、通信設備、家庭用品・家電製品における耐久消費財などの産業の物流ニーズが安定的に回復・上昇した」との見方を示した。

NEWS2 キー1つで出航・無人運転開始 天津初の電動スマートボートが登場


天津水上公園で、無人運転スマートボートを体験する観光客


 天津市はこのほど初めて、スマートボート15隻を天津水上公園に導入した。全長6.2メートルのこのボートは、搭載されている高度な制御システムによって、電子フェンスによるエリア制限、北斗衛星による位置情報、自動運転、5Gによる高速通信、音声ガイダンス、多次元センサーによる環境認識などの各機能を備えており、自動運転と手動運転の自由な切り替えや自動による出港・航行・入港・停泊・係留を実現している。中国新聞網が伝えた。

NEWS3 中国の製造企業が600万社突破 注目される3つの積極的な傾向



 全国組織機構統一社会信用コードデータサービスセンターがこのほど発表したデータによると、今年8月末現在、中国の製造企業の総数は初めて600万社を超えて603万社に達し、前年末比5.53%増加したという。

 製造企業の増加に見られる3つの積極的な傾向が注目される。

■ハイレベルになった中国の製造業

 600万社を超える製造企業のうち、戦略的新興企業は前年末比6.35%増の51万5300社に達し、割合は前年末の8.48%から8.55%に上昇した。ここから、中国の製造業はトランスフォーメーション・高度化の傾向が明らかであることがわかる。

 新興産業が発展・拡大を続け、対外貿易輸出の新三種の神器(電気自動車、リチウム電池、太陽電池)の輸出額が1兆元(1元は約20.4円)を超え、太陽光発電ユニットの生産量は16年連続世界一で、産業競争の新たな原動力の形成が加速している。未来産業の展開・建設が加速し、量子通信は世界をリードし、大規模AI(人工知能)モデルが次々に登場し、将来の発展における優位性をより迅速に獲得している……。より整った現代化産業システムが、新型工業化の安定的推進を後押しし、新たな質の生産力が加速度的に発展した。

 「ハイレベル」へと成長したのはリーディングカンパニーだけではなく、数多くの中小企業も成長を遂げた。6月末現在、中国では「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」を特徴とした中小企業が14万社以上育成され、そのうち小巨人企業(高い成長性または大きい発展のポテンシャルを持つテクノロジーイノベーション中小企業)は1万2000社に達した。数多くのイノベーション能力、専門化レベル、成長性の高い中小企業が製造業の発展・拡大の「ポテンシャルを持つ株」、新勢力になった。

■強くなっている中国の製造業

 少し前に発表された中国企業トップ500社では、製造企業が半数を超える264社に達した。2012年から23年までの間に、中国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)は34万4000社から48万2000社へと大幅に増加した。

 中国が2010年に世界一の製造業大国になると、中国の製造業は発展し続けて新たなステージに突入した。2012-23年で製造業の付加価値額は16兆9800億元から39兆9000億元に増加し、全体として世界に占める割合が30%を超え、14年連続で世界一となった。

 先進的製造業クラスターを育成し、それを発展させ、産業の基礎のリエンジニアリングプロセスを安定的に推進し、情報インフラを適宜前倒しして計画実施し、製造業イノベーションセンターの配置建設を加速させるといった一連の政策・措置が、製造業強国の建設を力強く推進した。

■よりバランスが取れるようになった中国の製造業

 中国の製造業のバランスは地域分布に現れている。今年1-8月、中部地域で新たに増加した製造企業は前年末比6.55%増の6万9700社に上り、他の地域よりも成長幅が大きかった。西部地域は同5.23%増の3万7600社で、東北地域は同3.87%増の9900社だった。地域分布から見て、中国の製造業はよりバランスの取れた方向へ向かっていることがわかる。

 バランスは産業展開によりはっきり現れている。600万社を超える製造企業は規模もタイプもさまざまで、あらゆる産業に分布し、産業チェーンの川上から川下へと広がっている。中国工業の「完全な体系」、「数多い製品の品目・種類」、「巨大な規模」という独自の競争上の優位性を形成している。データを見ると、昨年の中国の工業付加価値額が国内総生産(GDP)に占める割合は31.7%に達し、220種類以上の工業製品の生産量が世界一だった。このことは中国経済が世界の新たなテクノロジー革命と産業変革の中で先にチャンスをつかまえ、主導権を握るための確かな基礎となっている。(編集KS)

NEWS4 北京の国家級「専精特新」小巨人企業が1000社を突破

 北京市で26日に行われた北京「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」企業の発展成果をテーマとした記者会見で明らかになったところによると、2020年末から現在までの間に、北京市の国家級「専精特新」小巨人企業(高い成長性または大きい発展のポテンシャルを持つテクノロジーイノベーション中小企業)が1000社を突破し、53社から1035社に急増した。新華社が伝えた。

 中国は2020年に「専精特新」企業の育成事業をスタートした。この数年間で急速な発展を遂げた。データによれば、北京市には現在、「専精特新」企業が計8754社ある。

NEWS5 テスラ・上海ギガファクトリーで100万台目となる輸出用車両がラインオフ


9月28日、上海南港埠頭で船積みを待つテスラの新エネ車


 電気自動車(EV)メーカーの米テスラは9月28日、上海ギガファクトリーにおいて、100万台目の輸出用「モデル3」がラインオフしたと発表した。そして、100万台目を含む「モデル 3」を乗せた船が同日、近くの上海南港埠頭から、英国に向けて出港した。これにより、テスラが中国で生産し、輸出した車両が100万台を超えたことになった。中国新聞社が報じた。

 上海ギガファクトリーは、テスラの重要な輸出センターと生産拠点で、その車両は欧州やアジア太平洋地域などに輸出されている。上海ギガファクトリーは、テスラが独自に設計した完成車の生産工場で、プレス、溶接、塗装、組立の4大工程が、「ひとつ屋根の下」で行われ、約30秒に1台という、「テスラ速度」で完成車を生産している。また、部品の現地調達率も95%を超えている。

 また上海自由貿易区臨港新片区では、テスラの大型商業用蓄電システム「メガパック」の工場建設が急ピッチで進められている。9月末までに、工場の主体の建設が60%以上終わり、2025年第1四半期(1-3月)には稼働が始まる計画だ。同工場の「メガパック」の年間生産量は1万台を計画しており、蓄電規模は40ギガワット時(GWh)に迫り、製品が世界に輸出されることになっている。

NEWS6 中国の国慶節7連休、「アダプティブ充電式旅行」や県域旅行が人気に



 今月1日から7日までが国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた7連休となった中国。各旅行サイトが7日に発表したデータによると、メーデーに合わせた5連休や端午節(端午の節句、今年は6月10日)に合わせた3連休に比べて、国慶節の7連休は旅行のコストパフォーマンスが今年最も高い法定の祝祭日となり、観光消費が活況を呈した。

 7連休中、観光市場は「通常モード」に戻った特徴が非常に目立った。そして、できるだけ多くの観光スポットを巡ることを目的とした「特種兵式旅游(特殊部隊式旅行)」を通して「急速充電」することは追求せず、思うがままに、リラックスして「アダプティブ充電」できる旅行を好む観光客が増え、旅行先に留まる時間が目に見えて長くなった。このように観光客たちは、快適なペースで旅行を楽しんだようだ。

 4日午後、山東省青島市の景勝地・小麦島景勝地は大勢の観光客で賑わいを見せた。子供と老人を含む家族総出で遊びに来ていた地元住民の殷娜さんは、「多くの人でごった返しているのを見て、中には入らずに、座る場所を探して、海を眺めた。海面を照らしながら沈んでいく夕日はとてもロマンチック。ペースを落として遊ぶと、リラックスできる。これこそが旅の意義」とした。

 美団や携程、馬蜂窩といった旅行サイトが発表した7連休中の報告によると、多くの観光客が先を争って急ぐことはなく、ノープランで、混雑する場所は避け、観光スポットには行かない「アダプティブ充電式」の旅行を楽しみ、ドライブ旅行やヒーリング旅行、ホカンスといった旅行スタイルが人気となった。

 北京市や上海市、成都市、西安市といった人気観光都市のほか、のんびりと過ごせる県域の小さな都市も観光客でにぎわった。7連休中、県域の小さな都市の旅行人気が高まり続け、多くの県の行政中心地の文化旅行予約数などが倍増した。美団のプラットフォームを見ると、広西壮(チワン)族自治区桂林市陽朔県や、広東省恵州市恵東県と汕頭市南澳県、福建省福州市平潭県と漳州市東山県といった県域の民泊施設の人気度が上位に入っている。また、馬蜂窩のプラットフォームを見ると、江西省婺源県、江蘇省宜興市、広東省仏山市順徳区、吉林省延吉市、雲南省騰衝市が、宝のように価値のある小さな都市トップ5にランク入りしている。

NEWS7 長江デルタエリアをヘリコプター移動する「City Fly」が次々登場



 中国では今月1日から7日までが国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた7連休だった。連休初日、上海を流れる川・黄浦江の上空を飛ぶ「空中観光回廊」が正式に開通した。飛行高度は約300メートル、飛行距離は24キロメートル、飛行時間は約10分で、黄浦江両岸の美しい景色を堪能できる。

 上海市内でヘリコプターに乗って観光ができるほか、ヘリコプターに乗って、江蘇省蘇州市の陽澄湖の上海ガニを食べに行くこともできるようになった。10月1日、陽澄湖観光集散センターのヘリポートの使用が正式に始まったからだ。今後、陽澄湖の悦榕荘ヘリポートや盛沢湖湖心島ヘリポートなども次々オープンすることになっている。

 多くの人が「ヘリコプターで移動できる場所がどんどん増えている」と喜んでいるように、特にここ3ヶ月、長江デルタエリアで、低空域を飛行するヘリコプターの路線が次々就航している。これらの路線は2つのタイプに分けることができる。1つは旅行・観光路線だ。例えば、9月6日に、合肥-蕪湖、蕪湖—黄山の低空域旅行・観光路線が開通した。蕪湖-黄山路線は、月亮湾や桃花潭、黄山といった景勝地の上空を飛行する。もう1つは通勤・連結路線で「エア・アンド・エア」、「エア・アンド・レール」といった交通連結機能を担っている。例えば、7月13日、蘇州高新広場直行便センターの運営が正式に始まり、同センターから無錫碩放空港までわずか12分、蘇州北駅までわずか7分で移動できるようになった。また、8月22日、江蘇省無錫市管轄下の江陰市の外灘と無錫碩放空港を結ぶヘリコプターが就航。道路の場合、約1時間、地下鉄の場合1時間45分だった所要時間が約18分にまで短縮された。ヘリコプターを利用した場合、道路や鉄道を利用して通勤するよりも、かなり時間を節約することができるというメリットがある。

NEWS8 「3時間旅行圏」が新しい人気の旅行スタイルに

 金曜日に仕事が終わると北京西駅に駆けつけ、高速鉄道に乗って2時間8分後に河北省邯鄲市に到着。夕食は現地の軽食レストランに行き、土曜日と日曜日は東太行景勝地と響堂山石窟を訪れ、一日は景色を、もう一日は文化を堪能。日曜日の夜にまた高速鉄道に乗って北京に戻り、翌日から新たな1週間をスタート――これは、北京市の90後(1990年代生まれ)の男性・王さんの慌ただしくも盛りだくさんの週末の過ごし方だ。ここ数年、主にマイカーや高速鉄道で中心都市の周辺に出かける「3時間旅行圏」スタイルが人気を集めている。「工人日報」が伝えた。

 「3時間旅行圏」は、便利な交通ネットワークをよりどころに、週末の短い時間に気軽に周辺都市へ出かけ、「プチ旅行」を楽しむという新しい旅行スタイルだ。

 「3時間旅行圏」がチャンスをもたらしていることは明らかだ。このスタイルは旅行の選択肢を広げ、旅行をより便利で多様なものへと変えた。地域の経済発展の促進にとってもプラスになっている。高速鉄道などの交通手段が整備されることで、都市間の移動時間が大幅に短縮された。第三次産業の重要な構成要素である観光産業の繁栄・発展は、ホテル、飲食サービス、娯楽など多くの産業の成長を牽引することになり、さらには地域の経済協力・交流を推進することにもなる。

 しかし、このスタイルには一連の課題もある。まず、観光資源の同質化問題が徐々に顕在化しているという点だ。地理的な位置が近いことから、観光圏にある各景勝地が文化的、自然環境的に似通っており、観光しているうちに飽きてしまう可能性がある。独自の特色ある観光景勝地をどのようにして発掘し構築するかが、各地域の考えるべき課題となっている。また、一連の新興観光目的地はインフラと公共サービスの面での負担が重くなっている。たとえば交通渋滞、ホテル不足、環境の質低下などの問題はどこでも発生する可能性がある。そのため、各地域は観光産業の発展を推進すると同時に、インフラの建設と公共サービスの向上にも力を入れなければならない。

 また、この旅行スタイルによって、観光産業は商品・サービス革新の面でさらなる対応が求められている。観光客は短い時間内により豊富で特色ある体験をしたいと思い、そのため観光産業は絶えず旅行商品・サービスを刷新して、観光客の多様化するニーズに対応しなければならない。これは観光産業の競争力を向上させるカギでもある。

NEWS9 自閉症者に働く場所を提供する雲南省のカフェ



 バリスタの多多さん(23)は、自閉症の患者で、5分で1杯のコーヒーを淹れることを、2年間かけて学んだ。

 多多さんの働き先は、雲南省昆明市初の自閉症や脳性麻痺の患者、知的障害者やその家族にコーヒーを淹れる方法などを学んだり、働いたりする機会を無料で提供するカフェ「初星珈琲屋」だ。太和街道(エリア)の社区(コミュニティ)活動ステーションは2019年から、公益組織と提携して、このカフェを経営している。

 大きな一歩を踏み出すサポート

 中度の自閉症と診断されている多多さんは、言語障害を抱え、雑音に敏感に反応してしまう。

 「義務教育を9年受けた後、行く場所がなくなってしまった」と話す多多さんの母親・李愛萍さんは、息子の将来を心配し、勇気を出して、一歩を踏み出した。

 そして、2021年、多多さんは「初星珈琲屋」の最初の受講申込者となった。

 「初星珈琲屋」の創始者である符欣さんは、「成人となった自閉症患者には行き場がなく、家に閉じこもるようになり、結果的に身体機能が低下してしまう」と指摘する。

 符欣さんはバリスタ2人と共に、コーヒーメーカーのスイッチの入れ方から始め、コーヒーの淹れ方を、多多さんに手取り足取り教えていった。

 マニュアル化された一連のステップを何度も繰り返す多多さんは、音に敏感であるため、客がコーヒーを飲みに来ると、機嫌が悪くなってしまうという。それでも符欣さんは、「多多は真面目でストイック。他の多くのバリスタと比べても、上手なくらい」と、その長所に目を向ける。

 ここ3年の間に、17-37歳までの50人が「初星珈琲屋」でコーヒーの淹れ方などを学んできた。符欣さんは、1日のスケジュールをうまく調整して、1人が45分はコーヒーの淹れ方を練習できるよう時間を確保している。このようにして13人のバリスタを「輩出」してきた。45分の間に、多い人で7杯、少ない人でも3杯のコーヒーを淹れることができるという。

 「無職」だった自閉症患者が働くようになるまで

 多多さんは毎朝、母親に付き添われて「初星珈琲屋」にやって来る。

 そして、コーヒーメーカーのスイッチを入れ、クリーニングするなどした後、自分と母親のコーヒーを淹れ、そして道路側の席に座って往来する車を見る。

 多多さんの勤務時間は午前10時頃から午後1時までで、「息子は少しずつ受け入れ、変化している」と話す李愛萍さんの目も少しずつ輝きを取り戻している。時々、息子と手をつないで道路側に立つようにもしている。「息子は周りの騒音に徐々に慣れてきた。そして、仕事も友達もできて、規則正しい生活ができるようになった」と喜んでいる。

 場所は太和街道が無料で提供し、「初星珈琲屋」の経営には7家族が参加し、1人当たりの勤務時間は3-4時間となっている。そして、保護者たちが話し合って、1人当たり10元(1元は約21.1円)の「日給」を支給し、残りは運営費に当てている。

 符欣さんは、「参加者は精神的に安定し、自分の価値を感じることができるようになるなど、コーヒーが彼らに満足感を与えている」と、やりがいを感じ、充実感に浸る。

 そして、「自閉症は1回か2回何かをしたからといって治るものではく、長期的な視野が必要。まず、彼らが一歩を踏み出し、その後も歩き続けることができるようサポートし続けなければならない」とした。

NEWS10 北京城市図書館が「IFLA2024年度公共図書館大賞」を受賞 中国初


北京城市図書館で本を整理する司書


 北京城市図書館は10月7日、世界10ヶ国にある16ヶ所の図書館の中から、国際図書館連盟(IFLA)の「2024年度公共図書館大賞」を受賞した。中国の図書館が栄誉ある大賞を受賞したのは、今回が初めてとなる。中国新聞網が伝えた。


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