銘・精選

NEWS1 5.7%増の13.81兆元! 中国1-4月の対外貿易データが記録更新



 税関総署が9日に明らかにしたところによると、2024年1-4月の中国物品貿易輸出入総額が13兆8100億元(1元は約21.5円)に達し、同期の過去最高を更新した。

 同署の発表したデータによれば、同期の中国物品貿易輸出入総額は前年同期比5.7%増の13兆8100億元で、うち輸出は4.9%増の7兆8100億元、輸入は6.8%増の6兆元だった。

 4月の輸出入額は同8%増の3兆6400億元、うち輸出は5.1%増の2兆800億元、輸入は12.2%増の1兆5600億元となっている。

 税関総署統計分析司(局)の呂大良司長(局長)は、「2024年に入ってから、対外貿易分野でプラス要因が絶えず増加し、原動力が増強し続けた。1-4月の中国の輸出入額は同5.7%増加し、成長率が24年第1四半期(1-3月)を上回り、23年同期も上回って、規模では同期の過去最高を更新した」と説明した。

 同署の統計データを見ると、24年1-4月には、中国の「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国との輸出入額は同6.4%増の6兆5400億元に達して、輸出入総額に占める割合は同0.3ポイント上昇の47.4%となった。そのうちASEANとの輸出入額は同8.5%増の2兆1800億元だった。同期の欧州連合(EU)、米国、韓国、日本との輸出入額はそれぞれ1兆7500億元、1兆4700億元、7287億元、7030億5000万元に達し、合計すると輸出入総額の33.7%を占めた。このほか、中南米、アフリカ、中央アジア5ヶ国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン)などの新興市場との輸出入額の成長率が高く、それぞれ11.7%、7.7%、17.9%増加した。

 呂司長は、「24年4月の中国は、新興市場との輸出入が好転を続け、欧米などの従来市場との輸出入の成長率が低下から上昇へと転じ、さらに23年4月に比べて営業日が2日多かったこともあり、全体として輸出入が8%増加し、対外貿易は大きく好転した」と説明した。

NEWS2 初の中国開催!注目されるWCO世界AEO会議



 「AEO制度の強みを発揮し、インクルーシブで持続可能な世界貿易を促進」をテーマとする第6回WCO世界AEO会議が8日、広東省深セン市で開幕した。AEOの分野で最高レベルの国際会議が中国で開催されるのは今回が初となる。3日間にわたり、100余りの国や地域の政府機関、国際組織、経済界、学界の代表ら1200人余りが一堂に会する。

 AEOとは、英語の認定事業者(Authorized Economic Operator)の略だ。世界税関機構(WCO)が認定するこの制度は、その信用状況、コンプライアンス水準、安全水準が高い企業に複数の特恵措置を与えるものであり、企業の貿易の発展を加速させる「通行許可証」とも呼ばれる。

 WCOのイアン・サンダース事務総局長は開会式で「国際経済・貿易情勢が試練に直面している現在、『スマート税関におけるAEO制度』『AEO制度の世界的な相互認証と協調』『AEO制度の未来』などの議題について意見交換をすることは、AEO制度の強みの拡大と魅力向上、より安全で効率的かつ強靭性のある世界貿易に寄与する」と述べた。

 高い信用性の代名詞であるAEOは、国際貿易における「金看板」と言える。税関の統計によると、2024年3月末時点で、中国のAEO企業5860社の累計輸出入額は3兆元(1元は約21.5円)を超えている。これは、輸出入企業全体の1.19%に当たる企業で輸出入額の40%近くを占めている計算になり、AEO企業は名実ともに貿易を安定させる「バラスト」となっている。

 2024年3月末時点で、すでに中国は26のエコノミーとAEO相互認証協定を締結。対象は52ヶ国・地域に及び、これには「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国が35ヶ国含まれている。中国は相互認証協定の締結数と相互認証国(地域)数のいずれにおいても世界トップとなっている。

NEWS3 上海自由貿易試験区臨港新片区が世界的影響力を誇る計算能力の重要拠点建設へ

 デジタル時代において、計算能力は重要な下支えとなっている。中国(上海)自由貿易試験区臨港新片区(以下、「臨港新片区」)は7日、重要な戦略的地位や世界的影響力を備えた計算能力の重要拠点建設に取り組むことを発表した。

 同日に開催された2024年臨港新片区インテリジェントコンピューティングカンファレンスにおいて、臨港新片区は、「中国(上海)自由貿易試験区臨港新片区の新型計算能力をさらにクラスター型で発展させ、新たな質の生産力にエンパワーメントするための若干の政策」(以下、「若干の政策」)を発表した。

 「若干の政策」は、5つの方面に関する計11項目の措置を打ち出しており、サポート範囲は、インテリジェントコンピューティングセンター建設強化、インテリジェントコンピューティングの効果的な調整実施、グリーンインテリジェントコンピューティング水準の向上、独自に制御できるインテリジェントコンピューティング要素のサポート、革新的融合の「インテリジェントコンピューティング+」の応用シーン構築などをカバーしている。また、臨港新片区のデータの越境流通という面における独特な制度の強みを活かし、グローバルデータとの協力と発展へのエンパワーメントを促進したい考えだ。

 臨港新片区党業務委員会の委員・管理委員会の唐浩専職副主任は、「2025年までに、臨港新片区において、インテリジェンス計算能力をメインとし、基礎計算能力とスーパー計算能力が協同する、多元化した計算能力体系を構築するのが目標だ。臨港新片区は今後、計算能力の規模拡大、効果向上に大々的に力を入れ、総計算能力が5EFLOPS(EFLOPSは毎秒100京の浮動小数点演算の回数を指す)以上、インテリジェントコンピューティングの割合が80%、計算能力産業が100億元(1元は約21.5円)規模になるように取り組む」と説明した。

NEWS4 求人300%急増、年収1千万円超 生成AI応用に大きなチャンス



 人工知能(AI)の応用が爆発的に増加するのにともなって、生成AIを巡る求人市場も非常に活発になっている。データを見ると、今年第1四半期(1-3月)に、生成AI関連職種の求人は前年同期比300%以上増加した。収入の高さが生成AIの仕事の爆発的人気の大きな原因だ。

 AIソフトウェアの大手企業によると、AI業務関連職種は長らく売り手市場が続いている。求人のあるポジションは基層の計算力や半導体設計から、モデルトレーニングや商用化まで、複数の部分に関わり、チェーン全体に及ぶという。

 とある求人プラットフォームの責任者の戴科彬さんは、「プラットフォーム全体で伸びが好調な職種ということについて言えば、成長率が60%に達すれば目覚ましい動きだと見なされるが、生成AIの関連ポジションは前年同期比成長率が320%を超えている」と述べた。

 高い収入と将来性により、生成AI分野には職を求めるたくさんの人が押し寄せる上、新興の業界であることから、業界をまたがる人や他の業界から転業してきた人が多い。

 別の求人プラットフォームのブランドマーケティングセンターの責任者を務める把冉さんは、「生成AI関連ポジションの平均年収は40万元(1元は約21.5円、約860万円)以上に達し、自然言語処理(NLP)の専門家、画像処理アルゴリズムのエンジニアとアーキテクトは年収がいずれも50万元(約1075万円)を超えて、トップ3に並んでいる」と説明した。

NEWS5 中国製1トン級以上eVTOL、初の海外飛行に成功



 上海峰飛航空科技有限公司(峰飛航空科技)が7日、「当社の2トン級eVTOL(電動垂直離着陸機)が6日、アラブ首長国連邦で初飛行を終え、中国の1トン級以上eVTOLの初の海外飛行を実現した」と明らかにした。中国新聞網が伝えた。

 公開された資料によると、これは世界で初めて中東地域で長距離飛行を行った1トン級以上eVTOLでもある。

 アラブ首長国連邦民間航空総局(GCAA)の承認を経て、峰飛航空科技の2トン級eVTOL「凱瑞鴎」が同国アル・アインのEmirates Falcons Aviation空港で飛行を行った。今回の飛行時間は41分間で、飛行距離は123km、着地後のバッテリー残量は44%。

 同機は峰飛航空科技が独自に開発したもので、完全電気推進システムを搭載し、最大離陸重量は2000kg、複合翼構成を採用し、ヘリの垂直離着陸及び固定翼機の高効率巡航の特徴を結びつけ柔軟に離着陸するとともに、大積載と長距離飛行の黄金のバランスを実現。今年3月に世界初のトン級以上eVTOL型式証明(TC)を獲得した。

NEWS6 貴州省、スマート計算力の割合が90%以上に

 貴州省ビッグデータ発展管理局によると、中国全土初の国家レベルビッグデータ総合試験区としての貴州省は、全国に向けた計算力保証拠点の構築を急いでいる。現在のスマート計算力が占める割合は90%以上で、全国で国産化スマート計算資源が最多で能力が最高の地域の一つになっている。新華社が伝えた。

 貴州省ビッグデータ発展管理局の呉啓疆副局長は、「貴州はデータセンターの『保存センター』から『計算・保存一体化、スマート計算優先』への高度化を急いでおり、華為(ファーウェイ)クラウドなどのスマート計算センターの建設を加速させている。現在までの計算力の全体規模は31.76EFLOPS(EFLOPS とは、1秒間に100京回実行できる浮動小数点演算の回数を指す)。うちスマート計算力は28.83EFLOPSで90%以上の割合を占め、総合計算力レベルで全国の上位を占めている」と述べた。

 貴州省は産業基盤モデルを育成するため、シーン応用とデータセットの開放に注力している。白酒、炭鉱、化学工業、新材料、鉄鋼、非鉄金属、電力、建材の8つの重要業界及び都市のスマート化、農村のデジタル化、観光のシーン化、政府業務の円滑化の4つの重点分野をめぐりモデルを構築している。

NEWS7 チョモランマで初の5G-A基地局を開設


中国移動西蔵公司が4月24日、チョモランマで初の5G-A基地局を開設した。


 中国移動(チャイナ・モバイル)によると、中国移動西蔵公司はこのほどチョモランマ(エベレスト)エリアで初の5G-A(5Gネットワークの進化・強化版)基地局を開設した。5G-Aネットワークはチョモランマ景勝地の観光、登山、科学調査、環境保護などの活動に、より強力なネットワーク支援を提供する。中国新聞網が伝えた。

 中国移動は2020年4月に初めてチョモランマの山頂で中国の5G通信の提供を開始した。これは現在、世界で標高が最も高い5G基地局だ。5G-Aはインターネット産業の3D化、クラウド化、万物のインターネット(IoE)スマート化、通信感知一体化などの産業デジタル化・高度化をサポートする重要技術だ。

 中国移動西蔵公司はチョモランマ5G-A基地局の開設により、高画質クラウドライブ配信、裸眼3Dクラウド観光、XR(クロスリアリティ、仮想現実VR、拡張現実AR、複合現実MRの総称)などの文化観光応用シーンを全面的にサポートし、観光地の新興ビジネス及び観光客の多様化するニーズに応えることができる。

 例えば観光客は5G-Aネットワークを通じ、リアルタイムのビデオ電話を利用したり、高画質動画を視聴したりすることができる。各配信者はリアルタイムで素材をアップでき、ライブ配信がよりスムーズになる。景勝地の職員はモニタリングデータをリアルタイムでアップし、野生動植物の保護・研究を効率的に実施できるようになる。さらに5G-Aは登山家にもより信頼性の高い緊急救援通信保証を提供する。

 中国移動はチョモランマ国家レベル自然保護区で、5G-AのRedCap(5G軽量化)技術と太陽光発電を利用し、厳しい自然条件のエリアで動画監視カメラを設置。今後はAI(人工知能)画像処理技術を結び付けることで、管理ステーションの職員の日常的な巡回点検とリアルタイム異常検知を支援し、作業効率を向上させる。

NEWS8 中国とラオスの国境の出入国者数が今月6日に延べ100万人を突破



 中国とラオスの国境にある雲南省の磨憨国境検査所によると、今年1月1日から5月6日までの約5ヶ月の間に、同検査所を通過した出入国者の数が延べ101万2789人に達したという。これは同検査所が設置されて以来、1年間で出入国者延べ数が最も速く100万人超えを達成した記録となった。またその数は前年同期比89%増で、過去最多数を記録した。新華社が報じた。

 磨憨国境検査所によると、今年に入ってから、出入国者数は1日当たり平均延べ7800人となり、最も多かった日は延べ1万2000人以上となった。82ヶ国・地域の人々が同検問査所から出入国した。中国とラオス以外の国の出入国者数は前年同期比で1966%増と激増しており、うち、最も多い国籍上位3位はタイ、マレーシア、フランスとなっている。

 中国ラオス鉄道が2021年12月3日に正式に開通し、今年1月21日には、中国国務院が、雲南省西双版納(シーサンパンナ)傣(タイ)族自治州の中国とラオスの国境にある勐満公路国境検査所の対外開放を認可した。これにより、同自治州勐臘県にある磨憨国境検査所は、雲南省で唯一、3ヶ所の国境検査所(磨憨国境検査所、磨憨鉄道国境検査所、勐満国境検査所)の審査任務を担当する国境検査所となった。

NEWS9 中国の複数の航空会社がサウジアラビア・リヤド行き直行便を就航


サウジアラビアの首都リヤドにあるキング・ハーリド空港で、中国国際航空(エアチャイナ)が運航する、北京首都空港を出発した北京発リヤド行き就航第一便で到着した乗客を出迎える空港職員


 中国国際航空(エアチャイナ)が運航する、北京首都空港を出発した北京発リヤド行き就航第一便が5月6日、サウジアラビアの首都・リヤドにあるキング・ハーリド空港に到着した。これより前にも、中国南方航空や中国東方航空など中国の複数の航空会社が、北京発リヤド行き直行便を相次ぎ就航した。新華網が伝えた。

NEWS10 パリ五輪卓球混合ダブルスと男子シングルスの中国代表選手が発表


試合中の王楚欽選手(写真左)と孫穎莎選手


 国際卓球連盟(ITTF)は7日、最新の世界ランキングを発表した。これは今年開催されるパリ五輪の混合ダブルスの出場権獲得者がほぼ確定したことを意味している(各国・地域の五輪委員会の最終発表待ち)。中国新聞網が報じた。

 規定によると、パリ五輪の卓球混合ダブルスの出場枠は16組となっている。選考ポイントを獲得できる代表選考会を通して、9組がすでに出場権を獲得していた。そして最新の世界ランキングが今回発表され、残りの7組も確定した。混合ダブルス世界ランキング1位で、世界卓球選手権を2回制した王楚欽選手/孫穎莎選手ペアも含まれている。

 王楚欽選手と孫穎莎選手が五輪でペアを組むのは今回が初めてとなる。前回の東京五輪では、許昕選手/劉詩雯選手ペアが、決勝で日本の水谷隼選手/伊藤美誠選手ペアに敗れ、金メダルを手にすることができなかった。その後、パリ五輪に向けた戦いが始まると、許昕選手/劉詩雯選手ペアに代わって、王楚欽選手と孫穎莎選手のペアが各種大会で中国に金メダルをもたらすようになった。

 パリ五輪の卓球・混合ダブルスの試合は7月27日から始まり、卓球の種目としては先陣を切って7月30日に決勝が行われることになっている。

 中国卓球協会は7日、パリ五輪の混合ダブルスと男子シングルスの代表選手を発表した。王楚欽選手/孫穎莎選手ペアのほか、男子シングルスの代表には王楚欽選手と樊振東選手が選ばれた。これにより、孫穎莎選手と王楚欽選手、樊振東選手の3人は、団体戦の出場権も手にしたことになる。


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